試作機の完成

キーとなるダイヤモンド電極は国内最王手である電極メーカーに依頼し、
オゾン発生量に準じた特注サイズを設計して頂きました。
(本来であれば電極のご紹介写真を掲載したい所なのですが、商品の特徴上、重要な部品の為、割愛致します)

 ベースとなる機体を選定し、社内で最終組立を行いました。
水を扱う製品(加湿器やウォーターサーバーなど)の制作で気を付けなければならない点があります。

  • 水漏れによる電子部品の破損
  • 使っている水の問題

    本品の場合「使っている水の問題」というのが非常にネックでした。

電極を使ってオゾンを発生させるためには・・・

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中学校の理科の授業で行った「電気分解」
上図のような器具でやった記憶がある方も多いと思います。
ダイヤモンド電極もこれと同様で水を電気分解してオゾンを発生させているのです。

「進んでは飲まない水道水」これを噴霧するデメリット

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ほとんどのご家庭で「水道水を直接飲んでいる」という方は少ないかと思います。
(もちろん地域差があるかと思いますが・・・)
ご存知だと思いますが、水を消毒する際に使う塩素などの「カルキ」が水の味を変えています。
もちろん消毒しているから「安全」ではあるんですが、塩素の入った水を「安心」しては飲めませんよねw

ご家庭で使う場合、オゾンを作る水に「水道水」を使うと思います。
理科実験の話の続きですが、溶液にもよりますが、電気分解に使った電極には付着物が付きます。
水道水を電気分解した場合、カルキがダイヤモンド電極に付着してしまうのです。
ですので定期的な洗浄作業がどうしても必要になってしまうのです。

逆に言えば、噴霧されるミストにはカルキ成分は含まれません。(電極についてしまうので・・・)
水道水を使ったからといって健康被害はございません。その点は是非ご安心してください。

長期評価試験の実施

そこで私たちは3つの水を用いて、どのくらいで電極洗浄が必要になるかを長期評価しました。

水の種類 不純物の量

純水

少ない

軟水

やや少ない
水道水 多い

 

試験内容
オゾンミスト発生器に各試験水を使い動作させ、電極間電圧の変化を確認する。

結果

  • 水に含まれる「不純物」が電解異常になる大きな要因であった。
  • 本機を使用する水は、純水>軟水>水道水の順で適していることが分かった。
  • 水道水を使う場合、週に1度「洗浄液」を使って電極を8時間以上洗浄する必要がある。
    その他の水についても機体内部の埃(ほこり)などを定期的に除去することで電極異常を防げる。

以下に各試験の詳細をまとめる。

<結果グラフを見る際の注意点>
水質によって、通電後の電極からオゾンが発生する電圧(電極動作電圧)が違います。電極動作電圧は低いと「消費電力低下」と「電極の長寿命化」が図れます。よって水を選定する「不純物が少なく、電極動作電圧が低い」必要があります。

  1. 試験1 純水を使った電解試験
  2. 試験2 軟水を使った電解試験
  3. 試験3 水道水を使った電解試験

試験1 純水を使った電解試験

使用する水期間試験条件試験結果結果考察
RO膜を使ってろ過した純水(関係会社純水装置を利用)
2014/6~2015/6(1年間)
純水を機体内で循環させる方式で行った。
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急激な電圧変化もなく、電解異常は起こらなかった。
電解異常の要因となる水の不純物がなければ、メンテナンスフリーで動作できる。機体の運用面を考えると電極の構造上、非常に本機にマッチした方式である。

試験2 軟水を使った電解試験

使用する水試験時間試験条件試験結果結果考察
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112時間(約5日)
連続112時間まで動作させ、電極動作電圧の閾値(しきいち)より2V上昇した時点で電極洗浄を行う 。洗浄終了時点で試験対象から外す。
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軟水(水道水も含む)と呼ばれる硬度の低い水のほうが、電圧上昇の期間が長くなる。軟水を使用するのであれば、不純物の少なく、より純水に近いものがよいと考えられる。

試験3 水道水を使った電解試験

使用する水期間試験条件試験結果結果考察
板橋区内の水道水(※1 東京都水道局 蛇口の水質検査結果(板橋区前野町) 平成26年度第1~2四半期)
33日間(1日8時間稼働で約300時間)観測
本体電極の異常を知らせる「電解異常ランプ」 が点灯するまでの電圧の推移を確認する。電圧は本体を1日8時間稼働させた後に測定。
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電解異常ランプが点灯するまで洗浄を行わないと、明らかに電極劣化の症状が現れる(電極動作電圧の上昇)。水道水を使用する場合、7日程度で一度電極洗浄を行う必要がある。

 

殺菌試験の実施

 

試験内容
室内で、本体噴霧口から約650mm離した振盪機の上に、調整した菌液を塗布したシャーレを設置し30分・60分・180分・360分間オゾンミストを噴霧させ、コロニー(培地上で生育した生菌の集まり)の発育を確認する。(生菌空気中からの落下細菌も含まれる)

結果

  • オゾンミスト噴霧から60分後には殺菌力が確認でき、360分後には落下細菌を含む一般細菌・真菌類を殺菌できることが分かった。
  • オゾンミストには細菌類への殺菌力があり、環境中の細菌汚染を安全な方式で解決できることが判明した。

以下に各試験の詳細をまとめる。

目的試験条件実験の様子試験結果結果考察
オゾンミストが持つ殺菌力を確認する
菌液3濃度(×1, ×10, ×100)をシャ-レに各1.0mlを振盪機に乗せて30分、60分、180分、360分オゾンミスト噴霧後、普通寒天培地、ポテトデキストリン寒天培地で、生菌数を測定した。生菌数には空気中からの落下細菌も含まれる。

菌液の調整:滅菌水9.0mlに普通寒天培地で培養したコロニ-を1白金耳を加え攪拌後、30℃60分保温したものを滅菌水で×10, ×100に調整したものを各1.0mlに対してオゾンミストを培地は乗せて振盪させながら所定時間ミストを噴霧させ次に、普通寒天培地を重層させて固め30℃3~4日間培養。

その後、菌液1.0mlをシャ-レに添加後、培地(普通寒天培地、ポテトデキストリン寒天培地)を重層後培地が固まった後、均一に噴霧できるように水平振盪機で振盪させながらオゾンミストを3時間、6時間噴霧後30℃ 4日~5日間培養し生菌数を測定する。

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30分・60分噴霧後の培養結果

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生菌数測定(写真:左から×1, ×10, ×100) 普通寒天培地 30℃ 5日間培養
上段:噴霧時間 30分 下段:噴霧時間 60分 
菌液+空気中からの落下細菌が生育。

180分・360分噴霧後の培養結果
真菌類(落下細菌も含む)

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写真左対照菌液 中央3時間噴霧 右6時間噴霧
真菌類は、3時間、6時間噴霧で生菌数は検出されなかった。
真菌用培地:ポテトデキストリン寒天培地 30℃ 4日間培養

一般細菌(落下細菌も含む)

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写真左3時間噴霧 右6時間噴霧
一般細菌(落下細菌も含む)は、3時間噴霧で生菌が認められるが、6時間噴霧では生菌は検出されていない、

試験の結果から噴霧6時間後にはの噴霧で落下細菌を含む一般細菌や真菌類を殺菌できる事が言える。

今回は以上になります。ちょっと専門用語なども増えて分かりにくい事もあったかと思いますが、ご質問などはお問合せフォームを使ってご連絡頂ければ追ってご説明させて頂きます。
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お問い合せ内容

※本ページに記載した以外の評価試験についても新たに取り組む予定です。
 皆様に更に安心してお使い頂くために日夜試験を繰り返しております。

最後に

さていよいよ評価試験も一段落し、「ダイヤモンド電極の評価」と「オゾンミストの効果」については確認ができました。
そうして完成したのがオゾンミスト発生器「OZ-300」です。

以下のURLより「OZ-300」の詳細説明をご覧頂けます。是非ご覧頂き、商品のイメージをつかんで頂ければと思います。

 

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